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テニスコートの環境

今回は、私が体験したコート環境についてお話ししたいと思います。
テニスは、さまざまなサーフェスがある面白いスポーツです。

私は昔、全国各地で開催される試合にたくさん参加し、いろいろなサーフェスのコートでプレイをしました。
20数年前のことになりますが、幸運なことに、元世界ランキング4位のカール・ノバチェク選手にテニスを教えてもらえることになり、フロリダのボカラトンに行きました。おもなレッスンコートは日本ではめずらしいグリーンサンドのコートでした。水捌けが良かったり、整備が行き届いていたりと、いつも良いコンディションに保たれていたことが印象的です。

また、私が滞在していたマンションは、コの字型に建てられており、その真ん中に無料で使用できるハードコードがありました。毎朝、管理人さんがブロアーで落ち葉を掃除してくださり、コートの状態が、毎日きれいに準備されます。

私が練習をしていると、ベランダから住人の方が声をかけてくださって、いっしょにプレイしたり、子どもたちがテニスを教えてほしいと部屋まで訪ねてくることもありました。現地ではテニスと生活が身近で、とても良い環境だと感じましたね。

いっぽうで、衝撃的な印象を受けたコートもありました。
それは現地の選手と大会に行く途中に、練習に立ち寄ったスラム街近くの市営のコートです。なんと、コート周りが高いフェンスで囲まれ、コンクリートに色が塗られただけのハードコートで、さらにネットが通常のネットではなく、銀色のフェンスでした。現地の方に、理由を尋ねてみると、ネットを張れば次の日には盗まれるか、破られるから……とのことです。それまで見たことのない光景は、今でも鮮明に覚えています。

昔に訪れたロサンジェルスやフロリダのコートが、現在どう変わっているのかわかりませんが、日本では、ハードコートやクレイコートがメンテナンスのしやすい砂入り人工芝のコートや身体への負担が少ないカーペットコートに移り変わっています。

ラケットやストリングも例外ではなく、技術の向上によって、年々進歩しています。
過去の経験、また日々の勉強を通して、進化に対応していけるストリンガー、コーチでありたいと思います。

筆者
峯尾 信輝(Tennis Shop JOY&FUN)
店舗情報
滋賀県大津市栗林町3-1
中山倉庫内駐車場

090-6967-3355

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