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グリップテープ秘話外伝 元グリは1年で交換だよ

リプレイスメントグリップが販売されている理由を考えて!

さて、本格的な夏がやってきました。
屋外コートでのテニスは、熱中症の危険に曝されます。
「自分は大丈夫!」なんて思わずに、帽子や水分&ミネラル補給の準備を怠らないようにしましょう。

前回は三部に分けてグリップテープの話をしましたが、真夏のグリップテープは汗でぐっしょぐしょ。
「乾けば問題ないさ!」と思っておいでの方が……う〜ん悲しいけど、ほとんどでしょう。
でもあなた、その下の「元グリ」の存在も忘れちゃいませんか?

グリップテープがぐっしょりならば、汗は元グリにまで染み込んでいます。
表面のグリップテープの汗が乾いても、元グリはまだ乾いていないかも。ならばどうするのがいいか?

ベストは……
A 毎回、グリップテープを外して、元グリを乾かし、新しいグリップテープを巻く
ですが、そこまではなかなかできないもの。ならば、
B 毎回、グリップテープを外して、元グリとグリップテープを別々に乾かし、巻き直す
です。でもそれもメンドくさくて、巻いたままにしておきたいという人は、
C グリップテープを交換するとき、外してすぐに新しいのを巻くのではなく、プレイ後に濡れたテープは外してしまい、元グリを露出させて乾かし、次のプレイ前に新しいグリップテープを巻く
このくらいはできるでしょ。
それもできないという人は……あとは勝手にしてください。

いつも表面には出ない日陰の存在だけど、元グリは確実に「傷付いている」んです。
雑菌が繁殖するだけでなく、強い力で握られるたびに、
元グリは潰され、ペシャンコになってクッション性を失っていきます。
だからみんな「最近、衝撃が大きくなったなぁ」と、フレームやストリングを疑ったりしますが、
そりゃ「冤罪」ですよ。
まず「元グリを交換せよ」なんです。

じゃあ、どのくらいのスパンで交換したらいいんだ?ってことになりますが、
少なくとも「1年に1回」は交換すべきです。

交換用元グリは『リプレイスメントグリップ』という商品名で販売されています。
フレームと同じブランドからデフォルト装備のものが発売されていれば、それがベストでしょうが、
アクセサリーブランドからも「厚さ」「クッション感」「穴あきタイプ」「凸凹仕様」など、
各種タイプも発売されていますので、試してみるのもいいでしょう。

リプレイスメントグリップへの巻き替えは、自分ですることも可能ですが、
失敗するとドツボにハマって台無しにしてしまうこともあります。ほんのちょっとの経費はかかりますが、
JRSAストリンガーに依頼すれば、驚くほどキレイに仕上げてくれますので、
プロの腕に任せれば「安全・安心」できますよ。

筆者
松尾高司(KAI project)
1960年生まれ。試打したラケット2000本以上、試し履きしたシューズ数百足。
おそらく世界で唯一のテニス道具専門のライター&プランナー。
「厚ラケ」「黄金スペック」の命名者でもある。

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